- 常温接合って何ですか?
-
これは接着、接合方式の一つです。特徴は
- 有機系接着剤を使いません。
- 紫外線照射やレーザー照射等の外からのエネルギーを使いません。
- ただ接触させるだけで、モノとモノの接合が出来る技術です。
- 中間膜常温接合って何ですか?
-
これまでシリコンウェハ等は通常の常温接合で接合可能でしたが、イオン化合物(ガラス等)や高分子フィルムは接合が不可能でした。これを可能にしたのが中間膜を介した常温接合です。代表的なものはSi中間膜です。またイオンビームのエッチング機能を使い、Si 中間膜の前後で鉄の拡散を使えば、強度は画期的に上がります。
- 接合できる材料はなんと何ですか?
-
基本的にすべての材料が接合できます。ただ接合できる材料の表面粗さに限界があります。基本的にはRa 1nm Rmax 10nm 程度の表面粗さであれば接合可能です。現実的のこの表面祖度を実現できる素材は半導体用シリコンウェハ、デイスプレイ用ガラス、サファイヤ等です。またPET PI PC PEN 等の高分子フィルムも接合可能な商品はあります。金属は比較的難しい材料です。個別にご相談ください。
- 最近、すべての基板を薄型にしたいと言う要求が増えてます。その時重要なのがキャリアに薄型基板を接合し、工程終了後、剥がす技術です。接着剤を使う方法とかが検討されているようですが、工程中には高温加熱工程も有り剥離が困難と言われてます。これらの工程に常温接合技術は使えますか?
-
常温接合は貼合わせ強度が調整できる技術です。
近年キャリア基板に薄型基板を接合し、工程終了後、剥がせる技術が求められています。
常温接合、剥離技術はこの要求にこたえられる技術です。プロセス - 表面平坦度が悪い基板の場合、常温接合は出来ないでしょうか?
接合できる方法はありませんか? -
CMP等の平坦化処理をすれば接合可能です。
またロールTO ロールのように強い荷重がかけられれば、多少平坦性が悪くても接合可能です。CMP表面処理加工ロールTOロール
最新の成果
常温透明接合
今までのSi中間膜接合は茶色に着色します。新技術の透明常温接合では着色は有りません。我々はこの技術が必要なアプリケーションを探しています。
新たに開発した透明中間膜で透明性(99%以上)を維持した常温接合が可能になりました。
透明常温接合の応用分野
- MEMSの光学素子
- ディスプレイ
- レーザー光学素子
99%以上の透過性を実現
透明常温接合のサンプルを展示しています